ダイビングスポット
2023年11月09日

葉山のダイビングの見どころは?ウミウシなどのマクロな生物に注目!

葉山の海
都心から車や電車で気軽に行けるリゾート地である葉山は、多くのダイバーに愛されるダイビングスポットです。昭和天皇がウミウシの研究をされた地としても有名で、マクロな生物に数多く出会えます。今回は、葉山のダイビングの見どころや、遭遇できる生物について解説します。

 

葉山とはどんな場所?

葉山は、神奈川県三浦半島の西側に位置します。葉山にある芝崎海岸は、県指定の自然保護区となっており、ダイバーにも人気のスポットです。天皇や皇太子のご静養の場として利用される御用邸があり、歴史あるリゾート地として知られています。海岸線には美しいビーチが並んでおり、散策やカフェ巡りなど、アフターダイビングの楽しみも多いスポットです。

昭和天皇が発見されたウミウシの生息地

昭和天皇は、海洋生物や植物の研究に力を注がれたことで有名です。生物学者として、200種以上もの新種を発見されています。葉山の御用邸近くの海では、鮮やかな青い色の背に濃い群青のストライプを持つサメジマオトメウミウシを発見されました。

研究活動の場となった葉山の海には、多種多様なウミウシが生息しています。ダイビング中にも、珍しいウミウシとの出会いがあるかもしれません。

 

葉山へのアクセス方法

葉山へアクセスするには、車か電車が便利です。車の場合は、横浜横須賀道路・逗子ICから国道を通り、約20分で到着します。電車は、JR逗子駅または京急新逗子駅で京急バス(逗12)に乗り換え、約20分乗車して芝崎で下車します。

 

葉山のダイビングのおすすめポイント

葉山の海と夕日

葉山のダイビングのおすすめポイントをまとめると、主に以下の3つの点があります。

 

  • マクロ生物の種類が豊富
  • 写真映えするスポットが多い
  • ボートダイビングがしやすい

 

マクロ生物の種類が豊富

葉山では、マクロ生物に数多く出会えます。葉山では数少ない天然の磯が残っており、磯場に点在する小さな磯根に、数多くの小魚が住み着いるのが特徴です。また、森のように豊かに茂っている海藻の間にも、多くの魚が隠れています。ダンゴウオ・ウミウシ類・ギンポ類・ハゼ類・エビ類・イカ類など、豊富な生物が観察できるのが葉山の海の魅力です。

写真映えするスポットが多い

葉山の水中は、写真映えするスポットが多いのも特徴です。カラフルなウミウシ類やサンゴなど、生物が織りなす景色を楽しめます。また、森のような海藻や切り立った岩、洞窟のような岩など、上から見下ろすと空から眺めているような不思議な感覚が味わえるスポットもあります。

ボートダイビングがしやすい

葉山のボートポイントは、2015年からスタートした比較的新しいポイントです。ボートの発着点は真名瀬漁港の海岸で、ポイントまで2〜3分でたどり着けます。葉山のビーチエントリーは、器材を背負って歩く距離が長いため、ボートダイビングのほうが楽だという声もあります。

 

葉山でおすすめのダイビングスポット5選

葉山ダイビング

ここでは、葉山でおすすめのダイビングスポット5選をご紹介します。

 

  • 170度の根
  • 権太郎岩
  • 御用邸前
  • 裕次郎灯台沖
  • ぺりせんの根

 

170度の根

170度の根は、エントリースポットからコンパスを合わせると、170度の位置に大きな根があることから名付けられたスポットです。水深12〜13mで浅いスポットのため、初級者にも適しています。チャガラやスズメダイ、キヌバリ、ギンポなどが見られます。

権太郎岩

権太郎岩は、170度の根の沖にある岩場です。水路やトンネル、オーバーハングなどの地形が楽しめます。冬は多くの種類のウミウシが見られ、1ダイブでも20種以上が見られることもあり、他にもギンポやウミウサギなどの貝類、オノミチキサンゴなどが観察できます。

御用邸前

御用邸前は、御用邸沖合に位置するスポットです。最大水深が20mと、葉山の中では水深が深めです。下山川からの流れで、他のスポットではあまり見られないソフトコーラルやイソバナなどの生物が生息しています。

裕次郎灯台沖

裕次郎灯台沖は、砂地と小ぶりな根をメインとするスポットです。夏はネンブツダイなどの群れ、冬はウミウシが見られます。葉山では珍しいウミウサギが見られることもあります。

ぺりせんの根

ぺりせんの根には、大きなオノミチキサンゴがあり、周りに生息する生物を観察できます。夏には、ムレハタタテダイやネンブツダイ、アオリイカの群れも見られます。

 

葉山近辺で足を延ばしたいダイビングスポット

逗子の海

葉山の北側には逗子、南には城ヶ島や宮川湾といった、他のダイビングスポットもあります。ここでは、葉山から少し足を伸ばすと行けるイビングスポットをご紹介します。

逗子

逗子のマリーナ沖には、黒潮の影響を受け、夏でも水中が濁りにくいポイントがあります。1年を通して魚影の濃い、2つのポイントをご紹介します。

 

  • オオタカ根
  • ツブ根

 

オオタカ根

オオタカ根は、逗子の中でもっとも大きい根のあるメインポイントです。水深30mの砂地と高低差20mの岩礁があり、迫力のある地形を楽しめます。ダイナミックな生物に出会うチャンスも多いスポットです。

ツブ根

ツブ根は、根頭水深12mから最大水深30mの根があるスポットです。ソフトコーラルの群生やオノミチキサンゴ、ベニサンゴガニなどが見られます。

城ヶ島

城ヶ島は、三浦半島の先端から橋で渡れる小さな島です。相模湾側と東京湾側の両サイドにダイビングスポットがあり、多様な生物が観察できます。ここでは、以下のスポットをご紹介します。

 

  • 岩骨
  • へいぶ根

 

岩骨

岩骨は、島の西側の相模湾側に位置するスポットです。黒潮で流れ着いてくる珍しい生物が見られます。水深26〜27mから立ち上がる高さ10mの根の壁も、不思議な雰囲気を醸し出す見どころとなっています。

へいぶ根

へいぶ根は、東京湾側のスポットです。2つの大きな根の谷間付近はウミウシが好む環境となっており、多くの種類のウミウシが観察できます。ハナタツやカエルアンコウなども見られます。

宮川湾

宮川湾は、城ヶ島がすぐ目の前にある三浦半島南端のスポットです。黒潮の分枝流になる相模湾の影響が強く、豪快な地形と大きい魚が見どころです。ここでは、以下のスポットをご紹介します。

 

  • カサゴ根
  • トビ根

 

カサゴ根

カサゴ根は、港から5分の近場のスポットです。岩礁域や不思議な地形の根があり、地形の見どころも多いです。スポット名の通りカサゴが多く見られ、葉山ではあまり見られないシズミイソコケギンポやハナタツなども生息しています。

トビ根

トビ根は、港から近い位置にある海底の大きな隠れ根のスポットです。巨大なトゲトサカが生息しており、夏の終わりごろには季節来遊魚も見られます。ミナミハコフグやニシキフウライウオ、クマドリカエルアンコウなどがいることもあります。

 

葉山でおすすめの観光スポット

葉山 あじさい

葉山には、アフターダイビングの楽しみも数多くあります。ここでは、おすすめの3つの観光スポットをご紹介します。

 

  • 葉山しおさい博物館
  • あじさい公園
  • フォトジェニックなポイント

 

葉山しおさい博物館

葉山しおさい博物館は、葉山周辺の海に生息する生物を展示する博物館です。昭和天皇のコレクションや深海生物も展示されています。ダイビングで水中生物を眺めた後は、博物館でじっくりと知識を深めてみるのも良いかもしれません。

あじさい公園

梅雨の時期に葉山を訪れたら、あじさい公園に訪れてみるのがおすすめです。3,000株のあじさいが植えられており、「かながわ花の名所100選」にも選ばれているスポットです。あじさい越しに江の島や富士山・箱根・丹沢の山々を眺めることもできます。

フォトジェニックなポイント

葉山には、フォトジェニックなポイントも多くあります。葉山のこみちや真名瀬バス停などは、映画のワンシーンのような写真が撮れるスポットとして人気です。アフターダイビングで、ゆったりとお散歩を楽しむのも良いでしょう。

 

まとめ

葉山は、神奈川県三浦半島の西側に位置する人気のダイビングスポットです。昭和天皇がウミウシの研究の場に使用されていた葉山の海では、マクロな生物に数多く出会えます。葉山からさらに宮川湾や城ヶ島まで足を伸ばしたり、葉山しおさい博物館で海中生物への知識を深めたりするのもおすすめです。

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