ダイビングのウェア・器材
2023年08月31日

ウェットスーツの下にはインナーを着るべき?必要性や種類を解説

ダイビングスーツで海に入る男性
ダイビングは水温が高い時期であっても、肌を保護するためにウェットスーツの着用が必須です。ウェットスーツは全身が生地で覆われているため、素肌のまま直接着るものだと思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、ウェットスーツの下にはインナーを着るのがおすすめです。今回は、ウェットスーツのインナーの必要性や種類、選び方の注意点について解説していきます。

 

ウェットスーツの特徴

ウェットスーツのインナーについて知る前に、まずはウェットスーツの特徴から見ていきましょう。ウェットスーツはその名のとおり濡らせるウェアであり、ダイビングだけでなくサーフィンや水上バイクなど、さまざまなマリンアクティビティで活用されています。ウェットスーツには肌の保護や保温の役割があり、ダイビングでは水温が低く水圧が強い海に潜るため、ウェットスーツの着用は必須です。

ウェットスーツには、生地の厚さや袖の長さが異なるさまざまな種類があり、ダイビングでは長袖・長ズボンの3〜7mmのウェットスーツが主に使われます。ダイビングは激しい動きがなく、全身が海の中に入るアクティビティのため、ダイビング用のウェットスーツはほかのアクティビティ用のウェットスーツよりも保温性が高いのが特徴です。

 

ウェットスーツのインナーの必要性が高い理由

ウェットスーツには肌を保護し保温性を高める効果があるため、「素肌に直接着ても良いのではないか」と思う方も多いかもしれません。しかし、ウェットスーツの中にはインナーを着るのがおすすめです。インナーの必要性が高い理由には、以下の6つが挙げられます。

 

  • 体温を維持できる
  • 肌を保護する
  • 紫外線対策になる
  • 衛生面を保つ
  • 熱中症対策になる
  • ウェットスーツを脱ぎ着しやすい

 

体温を維持できる

ウェットスーツ自体にも保温性はありますが、インナーの種類によってはさらに保温性が高くなり、体温の維持につながります。水中は深度が深くなればなるほど水温が低下するため、夏場であっても身体が冷える可能性が高いです。しかし、適切なウェットスーツインナーを着用することで、体温を快適なレベルで保てて長時間のダイビングでも快適に過ごせます。

肌を保護する

ウェットスーツを素肌に直接着る場合、ウェットスーツの素材が擦れて、肌が傷つく可能性があります。肌が敏感な方は、肌触りが良い素材のインナーを着用することで、摩擦から肌を保護することが可能です。とくに肌の弱い部分がウェットスーツに当たると、肌トラブルの原因になりやすいため、インナーの着用がおすすめです。

紫外線対策になる

ウェットスーツにも紫外線対策の役割はありますが、休憩時などにはウェットスーツを脱ぐ場面も少なくありません。そのようなときは、紫外線対策が施されているインナーを着用することで、休憩中も紫外線を防げます。マリンアクティビティ中は空からだけでなく、海から反射した紫外線も受けやすく、日光の影響を多く受けます。そのため、日焼け防止のためにもインナーが重要です。

衛生面を保つ

初心者ダイバーは、ウェットスーツなどのダイビング機材をレンタルする方がほとんどです。多くの方が着るウェットスーツを素肌に直接着るのは、抵抗がある方も多いのではないでしょうか。ウェットスーツの中にインナーを着ることにより、自分の衛生面を保つだけでなく、ほかの方の衛生面にも配慮できます。

熱中症対策になる

水温が高い時期にウェットスーツを着続けると、スーツの中に熱がこもって熱中症が発症することもあります。熱中症にならないためにも、暑さを感じたらウェットスーツを脱いで熱を逃がすことが大切です。中にインナーを着ておけば、どこでもすぐに着脱ができます。

ウェットスーツを脱ぎ着しやすい

ウェットスーツは着圧が強いため、ダイビングの休憩時や開始前、終了後は上半身のみ脱ぐケースが多いです。ウェットスーツの下に何も着ていなければ脱げないこともあり、その間はずっと苦しい思いをしてしまいます。圧迫感で苦しまないためにもウェットスーツはこまめに脱ぎ、見られても良いインナーを着用しておきましょう。

 

ウェットスーツのインナーの種類

ウェットスーツのインナーには、主に以下の種類が挙げられます。

 

  • 水着
  • ラッシュガード
  • 保温インナー

 

水着

ウェットスーツのインナーと聞いて一番初めに思い浮かぶのが、水着ではないでしょうか。水温が高い時期のダイビングでは、ウェットスーツのインナーに水着を選んでも問題ありません。ただし、水着は素肌をカバーしている部分が少ないため、肌が弱い方は水着だけではウェットスーツの摩擦から肌を保護するのは難しいです。

さらに、紫外線対策の効果も薄いため、上記でご紹介した効果を得たい方は、水着の上からほかのインナーを着るのがおすすめです。女性の場合は簡単にトイレができるよう、セパレートタイプの水着を選びましょう。

ラッシュガード

摩擦や紫外線から肌を保護する効果が高いのが、ラッシュガードです。ナイロン素材でできているラッシュガードは柔らかく肌にフィットする特徴があるため、ウェットスーツの下に着るインナーとしてとくにおすすめです。人前であまり肌を見せたくない方も、水着よりラッシュガードが良いでしょう。

ラッシュガードにはさまざまな種類がありますが、ファスナーやフードがついていないスムースなプルオーバータイプがインナーに適しています。上半身だけでなく下半身用のラッシュガードもあるため、水温などに合わせてどのラッシュガードを着るかを考えましょう。

保温インナー

ウェットスーツ用のインナーには、裏起毛が施されていたり断熱効果が高かったりといった、保温性に優れたものがあります。水温が低い時期にウェットスーツを着る場合は、このような保温インナーがおすすめです。しかし、ウェットスーツは中に水が入る仕様になっているため、完全には冷えから守れません。

ドライスーツは水が侵入しないウェットスーツであるため、冬場や寒い水域のダイビングに適しています。水が侵入しないため、日常生活で着るフリースやトレーナーのようなインナーを着用しても問題ありません。

 

ウェットスーツのインナーを選ぶ注意点

ウェットスーツのインナーを選ぶ際は、以下の5つのポイントに注意しましょう。

 

  • 装飾品がついているものは避ける
  • 生地の厚さに気をつける
  • 身体にフィットするものを選ぶ
  • 機能性を確認する
  • ダイビングする水温を考える

 

装飾品がついているものは避ける

インナーにファスナーやフリル、リボンなどの装飾品がついていると、ウェットスーツに引っ掛かり着にくかったりすることがあります。機材を装着したときに、装飾品が圧迫される可能性もあるため、インナーには装飾品がついているものは避け、なるべくシンプルなものを選びましょう。

生地の厚さに気をつける

インナー選びには、生地の厚さも重要です。生地が薄すぎるインナーを選ぶと、摩擦ですぐに破れてしまったり、インナーとしての効果が薄まったりする可能性があります。一方でインナーの生地が厚すぎると、ウェットスーツを着にくかったり、動きにくくなったりする可能性もあります。インナーの厚さは、ウェットスーツのサイズ感によっても異なるため、薄すぎず厚すぎないものを選びましょう。

身体にフィットするものを選ぶ

ウェットスーツのインナーは、身体にピッタリとフィットすることが大切です。締め付けすぎず余裕がありすぎない程度のフィット感のものを選びましょう。インナーが適切にフィットしていれば、身体に入る水量が少なくなって保温性が向上します。

機能性を確認する

インナーには、UV加工や保温機能、撥水性が高いものなど、さまざまな機能を持っているものがあります。ダイビングの目的に合わせて、快適な機能を持つインナーを選ぶことがおすすめです。

ダイビングする水温を考える

インナーの種類は、ダイビングを行う時期によっても異なります。夏場の水温が高い水域でしかダイビングをしない方は、肌の摩擦が気にならなければ、水着をインナーにしても問題ありません。しかし、冬場の水温が低い水域でもウェットスーツを着用する予定の方は、保温性に優れた長袖のラッシュガードが適しています。

 

まとめ

ウェットスーツの下に着用するインナーは、肌の保護や体温維持のために欠かせないダイビングアイテムです。大きく3つの種類があるので、今回ご紹介した注意点を参考に、自分に適したものを選びましょう。インナーさえ用意していれば、ウェットスーツのレンタルも安心して行えます。

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