船酔い・波酔いはコレで解決!酔ってしまう原因と対策方法を解説
経験者はもちろん、ダイビング・シュノーケリング初心者の方にとってネックになるのが「船酔い・波酔い」かもしれません。マリンスポーツを楽しみたくても、体調が悪ければ気分も落ち込むでしょう。
そこで今回は、船酔い・波酔いの対策・対処方法について解説します。症状や原因についても解説しているので、自分の身体や過去の経験と照らし合わせながら目を通してみましょう。
対策方法を知っているだけでも、精神的な不安からくる船酔い・波酔いを予防できる可能性があります。「楽しい思い出だけで旅行を終わらせたい」「まわりに迷惑をかけたくない」といった方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
船酔い・波酔いの症状とは?
船酔い・波酔いの典型的な症状は、次のとおりです。
<船酔い・波酔いの症状>
- 吐き気(腹部の不快感)
- 嘔吐
- 顔が青白くなる
- 冷や汗をかく
- めまい
- 頭痛
- 唾液の量が多くなる
船酔い・波酔いは急に始まるケースもあるため、心配な方は「船酔い・波酔いの対策方法」を参考に対策しておきましょう。船上・波上で上記の症状が表れたときは、「船酔い・波酔いを発症したときの対処法」の対処法も試してみてください。
また、船酔い・波酔いを対策・対処する上で重要なのは、原因を知ることです。原因を取り除くように働きかければ、症状の軽減・改善に期待できます。
船酔い・波酔いを起こす3つの原因
船酔い・波酔いを起こす原因は、主に3つあります。
<船酔い・波酔いの原因>
- 脳の混乱
- 睡眠不足などからくる体調不良
- 精神的な要因
ダイビングやシュノーケリングを始める方は、自分と当てはめながら各原因をチェックしてみてください。
脳の混乱
周囲の景色(視覚的な情報)と脳が処理する位置情報にズレが生じることで、船酔い・波酔いを起こす可能性があります。人間の身体が姿勢を保てるのは、視覚的な情報と身体の位置情報をもとに、脳内で平衡感覚を維持しているためです。
しかし、急速に状況が変化する船や波の上では、視覚的な情報と身体の位置情報にズレが生じることもあります。このとき、脳の処理が追い付かなくなると、船酔い・波酔いを引き起こします。つまり、船酔い・波酔いとは、日常生活にはない揺れや移動、加速を体感することで引き起こされる脳の混乱です。
睡眠不足などからくる身体の疲労
睡眠不足などが原因で身体に疲労が溜まっていると、自律神経が乱れて船酔い・波酔いを起こしやすくなります。自律神経とは、身体の消化器官や血管などを管理している神経系です。身体の疲労によって自律神経に乱れが生じると、吐き気・嘔吐などの症状を引き起こしやすくなります。
「脳の混乱」でも解説したとおり、急速に状況が変化する船上・波上では、船酔い・波酔いになりやすいです。体調が優れない状態であれば、なおさら症状を引き起こしやすくなるので注意しましょう。
精神的な要因
過去に船酔い・波酔いを経験し、「また酔ってしまうかも」と思うだけで症状が表れることもあります。過去のトラウマによる精神的ストレスは自律神経を乱れさせ、船酔い・波酔いを引き起こします。
船酔い・波酔いの経験があり、不安を感じている方は、次項から解説する対策方法を実践してみましょう。
船酔い・波酔いの対策方法
船酔い・波酔いの対策方法を5つ解説します。
<船酔い・波酔いの対策方法>
- 酔い止めの薬を飲む
- 体調を万全にする
- 船に乗るときは揺れの少ない中心部に座る
- 水面での待機を控える
対策方法を知っているだけでも安心感につながり、精神的な要因で起こる船酔い・波酔いを防げる可能性があります。「ダイビング・シュノーケリングが初めて」「船に乗った経験が少ない」といった方は、ぜひ参考にしてみてください。
酔い止めの薬を飲む
船に乗る30分~1時間前に酔い止めの薬を飲んでおくと、船酔い・波酔いを予防できます。服用するタイミングは薬の効能・成分により差があるので、購入時に確認しておきましょう。
また、酔い止めの薬を飲んでおくと、精神的な安心感を得られます。トラウマや不安などが原因の船酔い・波酔いも、予防できる可能性があります。
体調を万全にする
十分な睡眠・休養を取って、自律神経の乱れを防ぐことも大切です。「睡眠不足などからくる身体の疲労」でも解説したとおり、睡眠不足などの状態で船に乗ると、自律神経の乱れによって船酔い・波酔いのリスクが高まります。
また、空腹や満腹、飲酒後などの状態も、船酔い・波酔いを促進させる恐れがあるので避けるのが好ましいです。船に乗る前日は普段よりも長めに睡眠時間を確保して、乗る直前には消化の良いものを食べるようにしましょう。体調を整えておけば、船酔い・波酔いのリスクが抑えられ、ダイビング・シュノーケリングなどのレジャーを思う存分楽しめます。
船に乗るときは揺れの少ない中心部に座る
船酔いが心配な方は、揺れの少ない船の中心部に座りましょう。船には揺れの中心があり、そこを軸として上下に揺れます。
船の中心部は船首や船尾に比べると波の影響が少ないので、船酔いを対策できます。船酔いの症状が表れた際も、中心部へ避難すると揺れを感じにくくなります。ただし、船酔いを100%予防できるわけではないので、あくまでも症状を軽くできる方法として頭に入れておきましょう。
水面での待機を控える
波酔いの対策として有効なのは、水面での待機を控えることです。水面は波の影響を受けやすく、浮かんでいるだけでも波酔いを起こす恐れがあります。エントリー(入水)後は速やかに潜水して、波の影響を受けない水深まで潜りましょう。
また、ダイビング・シュノーケリングなどの初心者は、緊張により波酔いを起こすこともあります。水面で待機する際は、遠くの陸地や海底の岩などの固定物を見ておくと、波酔いを対策できます。
船酔い・波酔いを発症したときの対処法
船酔い・波酔いを発症した場合、以下の方法で対処しましょう。
<船酔い・波酔いへの対処法>
- リラックスできる服装・体勢を取る
- 風通しの良いところで遠くを見つめる
- 吐いてから口の中をゆすぐ
あらかじめ対処法を頭に入れておくと、船酔い・波酔いの症状が出ても速やかに対処できます。
リラックスできる服装・体勢を取る
船酔い・波酔いの症状が出たときは、リラックスできる服装や体勢で症状を軽くしましょう。ウエットスーツなどの締め付けがきつい衣類は脱いで、少しでも楽な状態で安静にすることが大切です。
上記と同時に、以下の体勢も意識してみてください。
<症状を楽にする体勢>
- 船の進行方向に頭を向ける
- 身体を仰向けにして深呼吸する
- 呼吸は鼻から吸って口から吐く
深呼吸の際、ガソリンなどの臭いがする場合は換気も行いましょう。臭いが原因で気持ち悪さが改善しない可能性もあります。場所さえあればできる対処法なので、まずはこの方法から実践してみてください。
風通しの良いところで遠くを見つめる
安静にできない場合は、風通しの良いところに出て遠くの景色を見つめると、症状が改善する可能性があります。「脳の混乱」でも解説したように、船酔い・波酔いの原因のひとつは脳の混乱です。
遠くの景色を見つめることで、視覚的な情報と身体の位置情報のズレが少なくなり、船酔い・波酔いの改善が期待できます。さらに、風通しの良いところに移動すれば、嫌な臭いやこもった空気で気持ち悪くなる心配もありません。気分転換にもなるので、いつまで経っても症状が改善しないときは試してみてください。
吐いてから口の中をゆすぐ
どうしても症状が改善しない場合は、吐いて楽になりましょう。吐き気を我慢し続けても、症状が軽くなるとは限りません。このようなときは吐き気を我慢せず、すべて吐き出して口の中をゆすぐと楽になります。風下側から海に向かって吐き出すと、船や服を汚さずに済みます。
まとめ
船酔い・波酔いは、マリンスポーツ初心者が通る道のひとつです。症状の有無には個人差があるものの、対策・対処方法を知っていて損をすることはないでしょう。
船酔い・波酔いの対策において重要なのは、体調を万全に整えることです。これはマリンスポーツを行う上でも大切で、体調不良のままダイビングやシュノーケリングを始めると、事故やトラブルにつながりかねません。マリンスポーツを最大限楽しむ際は、正しい知識と安全に取り組む意識を持ちましょう。
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